2014年公開の「The Imitation Game」は、興行的に成功を収め、アカデミー脚色賞も獲得した。現代のコンピュータの原理を提唱した天才数学者が、第2次大戦中ナチス・ドイツの暗号エニグマと苦闘する物語。
コンピュータは、いつ発明されたのかという問いに答えるのは、専門的には難しいらしいが、一般的には、フォン・ノイマンが最初のコンピューターを作ったと思われている。
ところが、コンピュータの開発は、第2次大戦中、アメリカ・イギリス・ドイツなどで、暗号解読や砲弾の弾道計算のために最重要軍事機密事項として行われており、どの開発が最初かはよく分かっていないらしい。
イギリスでドイツの暗号解読に取り組んでいたのがアラン・チューリングで、現代のコンピュータの原型につながる論文を、アメリカで開発をしていたノイマンに先んじて、発表していた。
戦時中の研究を発展させ、1946年にペンシルべニア大学で世界初のコンピュータを発表したアメリカに対し、軍事機密としてチューリングの業績を極秘扱いにしたイギリス。現代のコンピュータを理論化した天才数学者の人生は、富と名声とは無縁だったようだ。
写真は、マンチェスター大学の隣の公園に設置されたチューリングの銅像の足元の銘板。「コンピュータ・サイエンスの父で、… 偏見の犠牲者であった。」チューリングは、当時のイギリスでは違法であった同性愛を理由に、逮捕・有罪となり仕事を奪われた。
今日の高校1年生の授業に出てきた、
"The computer has been in use only since 1946..."
というのは、ペンシルベニア大学の世界初の
コンピュータのことを言ってたんですね。
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